危ないスマホ中毒

電車に乗っても道を歩いていても、みんなスマホを見ながらということに驚くやら腹が立つやらの日々である。何が面白くてスマホを見ているのか全く解らなかった。

しかし、私がコーチをやっている中高のバスケ部で少し聴いてみて驚いたことがある。中学1年生から高校2年生まで、ほとんどの生徒がスマホに長い時間を費やしている。何と一日2時間くらいから8時間くらいをスマホに費やしていると聞いてびっくりした。何が面白いのかと聞いてみると、ユーチューブから始まってゲームや漫画までと多彩なのである。私なんかは、スマホは電話機能だという理解だが、まったく違う機能で遊んでいるのである。

一昔前に若者がゲームにはまっているということで、ゲーム脳が脳の機能を破壊するという本などが世の中を驚かせた。しかし、スマホの現実はそんなものではないようだ。一日に3時間以上スマホをいじっていたら、それは間違いなくスマホ中毒だろう。それも中1くらいから。そして、バスケ部の部員を見ていると、スマホ中毒になってくると顔の表情が消えてきてデスマスクのようになる。また、スマホの画面を注視することによって脳が疲労するので、勉強でもバスケでも話を理解することができなくなり、何も覚えられなくなってくる。その上、人との会話を行なっていないので、喋らしても全く何を言っているのか要領を得ない。

中学生や高校生くらいからこういう状況で、大学生や社会人になったらどうなるのだろうと、空恐ろしくなる。今はまだ社会の表面にスマホ中毒が浮かび上がってきてないが、一端浮かび上がってきたら大変な問題になることは間違いない。

スマホは確実に脳を破壊している。そうなってくると「人間止めますか、スマホ止めますか」という標語が出てくるが、心配するのはそれで手遅れにならないかということである。何とか周りが協力して、子どもからスマホを取り上げなくてはならない。子どもが心配なら、携帯かポケベルでも十分にことが足りるのではないだろうか。問題が起る前に、みんなで一緒に考えよう。