スポーツの品格

スポーツの品格

 

スポーツにも上品なものから、余り上品とはいえないようなものまで混ざって世界中に広がっています。

ラグビーという競技は、試合になれば大男がぶつかり合って、相手も仲間も踏み越えて前に進んでいくとても野蛮な競技のように思われているのではないのでしょうか。しかし、試合を見ていると審判が選手を呼んで注意をする時など、選手はいたずらが見つかった子どものように神妙に話を聞いています。そして、警告や退場でベンチに下がっても、椅子を蹴飛ばしたりして暴れることなく深くに反省しています。そうなんです、ラグビーでは審判は絶対で、審判に抗議をすることなどもっての外なのです。

そして、ラグビー観戦では良いプレーには拍手で、ミスには沈黙でという態度で温かく両チームを見守っています。相手のミスを喜んだり、相手をヤジるなどということはラグビーではタブーとされています。

ラグビーとはこういう種目であるため、イギリスでは人間教育の材料としてケンブリッジやオックスフォードでもイギリス紳士になるためにと盛んに行なわれています。だから、スポーツ種目の中でも、非常に上品な部類に入ります。

一方、野球は審判に文句は言う、敵味方入り乱れて乱闘になる、それも監督自ら出馬してだから、何ともいいようがないくらい下品なスポーツです。

サッカーに至っても、相手の選手やミスをヤジるとか、スタンドでの応援が常軌を逸していても、ただの盛り上がりで片づけられるので、どう見ても下品なスポーツに分類されてしまいます。

こういう風にスポーツを見るのも、一つの楽しみにあるし、スポーツを文化として考えるなら必要なことだと思います。